アバウト_メッセージ

私たちについて

事務局長からのメッセージ

田鎖 麻衣子(監獄人権センター事務局長)

「どうして、悪いことをして刑務所に入った人たちを助けるのですか?」

こんな問いかけを受けることがよくあります。 皆さんは“受刑者”ときいて、どんなイメージを持ちますか? もちろん、“受刑者”と一言でいっても、さまざまな人たちがいます。 ただひとつ、言えるのは、ほんのちょっとした周囲の支えや理解がなかったり、不運な出来事が重なったりした結果、 過ちを犯して塀の中に入ってしまった人たちが、とても多いということです。 塀の中と外を分け隔てる壁は高く厚いものですが、私は弁護活動を通じてその分け目になっているものは、 案外、偶然や運不運に左右されるものであることが多いと感じます。 逆にいえば、今、私たちがこうして外の社会で生きていることは、恵まれた環境や、周りの人たちの支えのおかげだといえます。

ところが、ひとたび刑務所に入ってしまえば、そこから社会に復帰していくには大きなハードルがあります。 受刑者の大半は、有期刑で服役しており、いずれ塀の外に出てくることが初めから予定されています。 しかし、「塀の外に出る」ことと「社会に復帰する」ことはイコールではありません。 社会復帰とは、社会の一員として受け入れられることです。 しかし、「刑務所から出てきた悪い人」というレッテルを貼られ、差別され、排除されるならば、 社会に彼らに居場所はなく、その行く先は再び刑務所となってしまいます。 いったん罪を犯した人たちを差別し排除する社会は、実は、彼らを再び刑務所へと否応なしに向かわせている社会だといえます。

刑務所は、私たちの社会を鏡のように映すものです。不運な出来事が重なって、 今は塀の中にいる人たちも、いつかは社会に戻ってくる私たちの隣人です。 私たちと同じ人間です。この“当たり前のこと”が、私たちの出発点です。 こうした彼らが再び社会の一員として生活していくため、よりよい準備ができるように手助けをするのが、刑務所の本来の役割です。 そのためには、刑務所の中で、受刑者ひとりひとりが、人間として尊重されなければなりませんし、 また、刑務所自体が社会から切り離された存在であってはなりません。 受刑者の社会復帰を支援する開かれた刑務所と、それを支える社会。私たちは、こうした目標をもって、活動を続けています。

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